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完走報告(岡本雅哉)

初めての“題詠blog”の参加でした。
なかなかペースがつかめず、飛ばしすぎたり、ゆっくりしたり。

しかし最後は名残惜しかったです。
通しテーマは“学生生活”でしたが、それにも似て。

もう少し推敲し、また歌の数を絞って、のちのち(のっち!?)連作に仕上げたいと思っております。

主催の五十嵐きよみさん、ステキな機会を設けてくださりありがとうございました。
もしよろしければ来年もまたチャレンジできるとうれしいです!

“schoolgirl trips” (全投稿歌 by 岡本雅哉)

うしろから追い抜いていくおはようを追いかけ走る朝の校庭

わたしだけ下の名前で呼ばれてる他の生徒は「次の人」でも

理由なく叫びだしたいときもある自分をゆるす理由がほしい

塩バターキャラメルなんて邪道だというユカの手に柿の種チョコ

教室の窓を大きく開け放つ逃げられないと分かってはいる

君と僕メインキャストのこのドラマたった2回で打ち切りなんて

壁打ちはひとりのときにやりましょう ふたりいるならラリーしましょう

守れない約束だけがふえていく貼らないプリクラもらうそのたび

返品のきかない英会話チケット マキの気持ちがこの手に余る

揚羽蝶ばかり見飽きた学校で紋白蝶に心奪われ

除雪車の通った跡に残されたかたっぽだけの手袋の赤

ダイヤモンドダストみたいな水飛沫 タオルくるまりプール見学

「優しい」といわれるための優しさが優しく僕の首を絞めます

泉にて水浴びをした妖精の濡れた金髪あおぐ下敷き

タータンチェック、ユニオンジャックでファックユー!アジアのコゾー マジデストロイ

何回も涙で薄めてまだ苦い濃縮悲しみ100%

乳頭がかゆいだけとは言いだせず保健室にてとりあえず寝る

リエとボク 永遠(とわ)にカップル 卒アルの編集委員 写真コラージュ

たべたいな土なべかこんだ居酒屋で湯豆腐みたく笑うふともも

風の歌を聴けというから聴いたけど耳に入るは鳩の鳴き声

サッカーで使うといえば 選手:足 監督:頭 女生徒:色目

成績は大地かすめ低空飛行 ボクはキケンなテストパイロット

先生と生徒の範囲をはみ出して回答用紙は恋文になる

もうふたりここにはこない気がしてるクラゲが岸にまた打ち寄せる

あられ降る おどけて食べる でもユミは瞳を逸らす やけに塩味

「基礎英語きいてる?キミは」ときかれたいサキが泣きつつ値切るテキスト

敗戦の痛みにいつか耐えるため消毒液に慣れろ球児よ

人質をさし出すように慎重にお昼休みの話題提供

使わなくなっても支えになっている寄せ書きだらけのこの松葉杖

先輩が一本負けに泣く横で防具の湯気もまた泣いている

教室を抜け出しカムイ伝をよむボクは抜け忍、じゃないね下人

くちびるをきりりと噛んだ鮮血のいろ滲ませるルージュの痛み

すいかバー食べては見せっこした夏の舌まっ赤でもウソはなかった

わたしにも勝ち目はあるわ名前だけ優香(本名:岡部広子)に

せんぱいと見上げる桜 春風が一まい、一まい過去にしていく

船便で届いたみたいこのメール あの日のぼくに伝えておくね

Vライン処理をするたび思いだすアドレス帳から切るべきオトコ

「別れる」といえないユミコでも顔に書いてあるでしょ有言実行

「久しぶり……」幼なじみと思ったら、呪いが解けた王子様だわ!

ラインぎわ粘るドリブル フォワードの瞳静かに光ひきずる

ブルマーをはみだす白が走り去る 存在証明なんていらない

キラキラと人魚の鱗ちりばめたユイのケータイ パタパタうるさい

親友とふたりで買った宝くじどっちもはずれてくれますように

鳴りひびく予鈴僕らの自転車を加速させてく遅くさせてく

見えそうでみえないスカート気が気じゃない楽譜でかくす視線ヴィヴァーチェ

センセイと親がえがいた設計図カンペキですねボクがいなけりゃ

黒髪に染めなおされてひまわりの笑顔は僕に咲かなくなった

束縛をするならせめて凧糸で飛べないだろうがダシはしみこむ

「気をつけ」と「礼」のあいだにボクたちの希望が揺れる先生のムネ

割り切れぬ夢をみている「確率と統計」テキスト枕がわりに

共犯は熊手 たき火のふりをして火葬している恋のなきがら

早すぎた出会いと別れはこう記そう未練の追い風参考記録

キヨスクの牛乳パックの青さには学生服と寝ぐせが似あう

笛がなる空を見あげる涙でる鼻水もでるでも握手する

手をどけて ちょっとさわればすぐわかる敏感はだか乾燥はだか

目のやり場多いとそれは悩ましい少ないとそれはそれでやましい

奔放にパジャマをはみ出す足首は女の子のか?いや女のか

初デート真っ赤な目出し帽でいく銀行強盗ばりの緊張

モーニングコーヒーよりもキミとなら卵ごはんだそれも二杯だ

背伸びしてカレにつきあう甘太郎 地下会話ワンピビール。苦い

ナンパされ教えるメアドに@(アットマーク)はずすオンナは「安くないわよ」

キャンパスの芝のにおいをとじこめて浅黄色めく卒業文集

野球拳いつ始まってもいいようにまだスリッパは脱がないでいる

可憐なる水彩画には最少の色をピアスやネイルは余計

カネに目が眩んだんだと泣くパパの涙がハンドバッグを汚す

ちょっとしたひとりごとですケータイの電源を切りさけんでいます

ココットでコトコト煮られるポロ葱に恋のヒミツをポロリとリーク

真夜中に踊る少女が向かい合うショーウィンドーには見えているはず

夏の夜は基本ムリめで皮フ呼吸できるくらいに露出多めで

無国籍料理の店で怪気炎「日の丸・君が代」反対教師

「援交のフリ」の写メール消せないのセンセイと手をつないだ記憶

独りでにほてった夏の頬っぺたはラムネのびんの緑で冷やす

寄せて上げ寄せては上げる(繰り返し)寄せて上げる(が見せてあげないっ)

家出すらできない冬の足跡は白銀行き先しめす輝き

質量保存の法則のせいでしょう燃え尽きちゃったのにこの重さ

賭けマージャンプラスティックの夢たちを混ぜて並べて僕らのものに

カップルがにたりよったりにやけたり東横線のホームに並ぶ

この場合図書室だろう君がいて “学校で好きな風景”を描く

カワイイのすきなの。クスリは小児用バファリンなの。って、アタマだいじょぶ?

イツダッテPLEASE CALLサイズコヘモI CAN FLYサキミノタメナラ

自称嵐ってヤツと寝たけど どのメンバーかなんていいや嵐じゃないし

学研の教材セットは付録だけほしい おはよう、ホテルいこっか?

大学に受かったわたしが街を行く名古屋の嫁入り道具気取りで

叫んでる1/42になるあなたが走る球技大会

うそみたい泣きじゃくってた粘膜が鼻うがいでもきょうは余裕で

情報によるとマサヤがすきなのは加藤千恵とかいうひとらしい

デザートはミルク寒天使用済み下着を売ったシブヤのカフェで

錯角を求める気持ちになれません平行線だと認めたくない

100点の男子がいなくて変えました減点制から加点制へと

負けるのを覚悟で恋したわたしにもメダル代わりにキスをください

渇いても渇き足りないびしょぬれになるほどあとで泣いてやるから

赤ペンで“がんばりましょう”と励まされ空に飛び出す僕の生い立ち

周りから浮いてるねっていわれちゃう深く沈んでいればいるほど

沈黙も答えになるよといいたげなそんなあなたの微笑みでした

はじめからもってる子にはかなわない あどけないしぐさとかしっぽとか

複雑な気持ちをキミにかんたんに伝えるために服 雑に着る

ウルウルの瞳で訴えかけてやるはずのあたしがうろたえやがる

みんなみんな何かを忘れたがっていて 深く深く地下の駅へと潜る

ほんとうに勇気を出したことなんてないってことから逃げない勇気

「さようなら」「ごめんなさい」をいっぺんにいっちゃおうかな「おやすみなさい」

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コメント

岡本さま

完走おめでとうございます!
お疲れさまでした~^^

今、100首改めて読ませていただきました。
恐れながら、私の好きな7首挙げさせていただきますっ^^

理由なく叫びだしたいときもある自分をゆるす理由がほしい

敗戦の痛みにいつか耐えるため消毒液に慣れろ球児よ

使わなくなっても支えになっている寄せ書きだらけのこの松葉杖

すいかバー食べては見せっこした夏の舌まっ赤でもウソはなかった

割り切れぬ夢をみている「確率と統計」テキスト枕がわりに

ナンパされ教えるメアドに@(アットマーク)はずすオンナは「安くないわよ」

100点の男子がいなくて変えました減点制から加点制へと

でした!

今後も素敵な短歌楽しみにしています。

投稿: 西野明日香 | 2008年10月18日 (土) 12時21分

じゃあ僕も選んでみます。

■ 親友とふたりで買った宝くじどっちもはずれてくれますように

■ 先輩が一本負けに泣く横で防具の湯気もまた泣いている

■ 初デート真っ赤な目出し帽でいく銀行強盗ばりの緊張

■ 質量保存の法則のせいでしょう燃え尽きちゃったのにこの重さ

■ 野球拳いつ始まってもいいようにまだスリッパは脱がないでいる

■ 情報によるとマサヤがすきなのは加藤千恵とかいうひとらしい

■ カネに目が眩んだんだと泣くパパの涙がハンドバッグを汚す

おつかれさまでした!
いえーい!

投稿: タツロー! | 2008年10月18日 (土) 19時44分

西野さん、こんばんは!

100首も読んでいただきありがとうございます。こうやって並べてみると、「こんなに詠んだんだ!」と思いました。コピペ大変でした(笑)

西野さんのセレクションしてくれた歌からは、“子を持つ母目線”をなんとなく感じました…

自分的には“すいかバー”の歌がお気に入りです。光景が自分の体験と相まって目に浮かぶので!

お互い楽しく短歌を詠んで生きたいですね♪


タツロー!さん、こんばんは!

選んでくださった歌から見える人柄は……“まっすぐな熱血漢”です!やるなこのイケメン(笑)

この中での自分のお気に入りは、“親友と”の歌が一等賞かな……結句の落差、全盛期の伊良部のフォークくらい出せたんじゃないかと思っています(わかりずれ~な)。

“野球拳”はその次ですね、なんでかっていうとハズカシイからです(笑)

今後とも、盛り上がっていきまっしょい♪
夜はこれからだ……

投稿: 岡本雅哉 | 2008年10月19日 (日) 23時29分

岡本さん、こんにちは(^^)
完走、お疲れ様でした。
僕もお気に入りを選ぼうと思ったんですけど、
迷いすぎて選べませんでした…。どれも捨てがたくて。

岡本さんの短歌はコミカルさに隠れた甘酸っぱさや切なさが効いていますね。僕の青春も蘇りそうですよ…(*´σー`)

投稿: イツキ | 2008年10月20日 (月) 12時58分

イツキさん、こんにちは!

「短歌はぁ~、スキですか~?」イエーイ!

というわけで、題詠blogは普段ありえないお題がいっぱいあって楽しかったですねぇ~!

イツキさん、もっともっと短歌をスキになっていくといいと思いますよ~!スキは続くから!

青春、甦りましたか!?
それはすばらしい☆

そういうときはポリリズムを聴くのだ!
♪あの感動が甦るの♪

お互い、“万年青春小僧”でいきましょう!
コンゴともよろしく!

投稿: 岡本雅哉 | 2008年10月20日 (月) 14時52分

遅ればせながら
完走おめでとうございます!
100首詠むと、自分のカラーが見えてきますよね♪
これからも期待しています。

てこなも、“裏表”ともによろしくお願いしますね!

投稿: てこな | 2008年10月22日 (水) 19時21分

てこなさん、おはようございます!

すみません、最近ごぶさたしておりまして……

今回の題詠においては、“学生生活”って縛りを設けたのでなんとなく統一感があるような気がしておりますが、まだまだ“自分らしさ”ってなんだろう……って思うことも多々ありますね……

“裏”てこなさんも、ドキドキしながらのぞいておりますが、書き込む勇気がありません(笑)

また、おじゃましますので、そのときはよろしくお願いします!

投稿: 岡本雅哉 | 2008年10月23日 (木) 09時16分

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